アマゴが定位する場所は、川のどこにでもあるわけではありません。私たちが快適な場所で暮らすように、渓流魚たちも居心地の良いポイントで生活していると考えられます。アマゴが生きていく上で、四季の変化に対応することは非常に重要です。このことを意識しながらポイントを予想することで、アマゴに出会えるチャンスが増えます。

ポイントを予想する
初心者の頃を思い出してみた
私が小中学生の頃の話です。結論から言いますと半日やって1匹、1日やって2〜3匹掛かれば上出来で当然坊主の日もありました。当時の情報源は隣近所のおっちゃんと釣りの本(雑誌だったか?)しか無かったですインターネットなんてありません。
当然はアマゴの定位しているポイントなんて深く考えたことも無いでした。いま思うとまぐれで掛かってきたようなものでした。それでも掛かるポイントは、石裏の緩い流れだったので良く似たポイントばかりを狙っていた記憶があります。今考えるとゆるい流れのポイントにしか、仕掛けを入れることができなかったのでしょうね。
高校を卒業して再びアマゴ釣りを再開しました。幼馴染の友人からポイントへの近づき方や、エサについて教わり、釣果がアップした記憶があります。川虫を現場で取る方法。それをエサにするとアマゴの反応が良いことを教わりました。
教わる以前のエサはミミズでした。大き過ぎるミミズは「ひも」が流れてきたと勘違いして逆にアマゴが逃げるのではという仮説を友人が立てていました。特に渇水時にはミミズへの反応が悪くなり、高水時には反応が良くなる傾向がありました。
以前は石裏の緩やかな流れや釜の深みなど、仕掛けを入れやすい場所ばかりを狙っていましたが、友人からポイントへの近づき方やエサの選び方を学ぶことで、もっとたくさん釣りたい思いがより強くなりったのを覚えています。
ゼロ釣法のムック本
伊藤稔名人のゼロ釣法という本を目にし、その中にヤマメやアマゴが定位するポイントが絵になって書かれていました。その後からヤマメやアマゴが定位するポイントを意識するようになったのです。それまでは石裏と釜の真ん中の深みしか見ていなかったのが、白泡の下、流心の脇、反転している流れ、岸際のヘチ、流れと流れの間にできるヨレ、落ち込みギリギリ等、ポイントを意識して仕掛けを入れる様になりました。それに伴い釣果も少しづつ上向いてきました。
ゼロ釣法とは、0.1号以下の極細ラインを使用し、極小のガン玉を付けるのが特徴です 。しかし、当時私が使用していた竿は硬めで、「細い糸では切られるんじゃないか」との思いで0.1号の使用は断念しました。何度か0.15号までは使ってみましたが、0.1号では掛かって切られることが頭に浮かぶので、ためらいもあってゼロは断念しました。
馴染ますことの大切さ
馴染ますことの大切さを痛感したのは本流域でヤマメを狙う事でようやく気付かされました。当時は本流ヤマメを狙って毎週日曜日は必ず下流域をウロウロしていました。数シーズンほぼ坊主を食らっていましたので、我慢できずに午後からの後半戦はよく掛かる小河川に逃げ込んだりしていました。
その下流域河川では掛かれば良型と思っていましたので、当時は水中糸は常に太め、錘も流れに負けない様に重めの錘を使用していましたが、あまりにも掛からないので、水中糸と錘の号数を落として軽い仕掛けにしたところ、魚からの反応が出て運よくタモに収めることができました。たまたま魚の口元にエサが流れてくれたのかもしれないですが、なぜ反応が出たのかをよく考えてみると、大錘で無理に底に沈み入れて馴染まそうとしても、できるだけ綺麗に自然に馴染まさないと魚を騙すことができない事や、魚が違和感を感じればすぐエサを吐き出しているのでは?などと考え、それからは錘を取っ替え引っ換えして適正な錘を見出すことに集中しています。さらに竿をぶらす事なく、うまく操作すれば綺麗に馴染んでくれます。馴染めば水面の流速よりも遅く目印が下流へ移動していきます。
本流のポイントもよく見れば同じ
上流域の河川や小河川と比べると本流と呼ばれる下流域は、全体に見れば大きく開けていてフラットな流れが多いですが、よく川を見ていると流れの変化に気づきます。はっきりしているのは障害物周りや、長刀(なぎなた)と呼んでいる大きな雛壇など、やはり魚たちは変化のあるポイントに定位するようです。川底の変化もよく見れば水の色が違います。このようにポイントを意識するだけで魚との出会いのチャンスは多くなっていきます。また、釣人として、どうしても対岸に目がいってしまいがちですが、手前、足元にも好ポイントがありますので川に近づく前によく見回して、一匹を逃さないように努めて行けばチャンスは巡ってくるでしょう。
まとめ
今回は魚が定位するポイントを予想すること、仕掛けを馴染ますことの大切さを書いてみました。
- 魚が定位するポイントとエサを食わせるポイントを予想して仕掛けを流すこと
- 流れに変化のあるポイントは見逃さないこと
- 本流域もよく川を見ることで流れの変化を見極められること
- 錘交換をすること。それによって馴染ませ方の調整を行える
- 上手く馴染むと水面の流速よりも遅いスピードで目印が下流へ移動する
- 竿角度を上手く調整すれば綺麗に馴染ますことができる
- 以上です
出会いを求めて渓流へ行こう
それではまたね〜
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